平安時代初期、弘仁貞観文化の花が開いた嵯峨天皇の御代。
嵯峨天皇は、その数え四十一歳の前厄年にあたり、弘法大師をお召しになって厄除けの祈祷を執り行わせました。
すると夢に愛染明王と不動明王が一身となられた「厄神明王」が現れ、
そのお力であらゆる災厄を打ち払う姿をご覧になったといいます。
嵯峨天皇が霊夢に感じて会得された、この「厄神明王」のお姿を、
勅によって弘法大師が手ずから白檀の木に刻み、三体の明王像をお作りになりました。
この三体の「厄神明王像(両頭愛染明王像)」は、
皇室の安泰を願うために国家第二の宗廟とされた石清水八幡宮へ、
国家の安泰を願うために高野山総鎮守の丹生都比売神社へ、
そして国民の安泰を願うために嵯峨天皇の勅願所である松泰山東光寺(門戸厄神)へとそれぞれ納めお祀りされました。
このことから、京都の石清水八幡宮、神戸の門戸厄神東光寺、
そして丹生都比売神社を合わせて「日本三大厄神」と呼びます。
厄除け災難除けの霊験あらたかな天下に名高い三社寺として、今も広く崇敬を集めています。
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